50周年を記念して2024年11月1日より「Hello Kitty展」が東京国立博物館表慶館を皮切りに始まった。
東京国立博物館博物館表慶館は明治33年皇太子(後の大正天皇)のご成婚を祝して建てられた。設計は迎賓館と同じ宮廷建築家片山東熊氏である。私はいくつかある東京国立博物館の建物の中でもこの表慶館が一番のお気に入りである。中央と左右にドーム型の屋根をいただくモダンで歴史を感じさせる美しい建物は、なるほど長く愛され続けているキティちゃんの50周年にはぴったりの場所かもしれない。
今回、混雑を予想して開館前に行ったのだが、すでに国立博物館の敷地を半周するほどの行列にびっくりしてしまった。国内外から大勢のキティちゃんファンたちが押し寄せ大変な賑わいであった。何せ入場までに2時間、グッズ売り場入場まで1時間の待ち時間を要したにもかかわらず、転売防止のためグッズ売り場は10分の入替制で買い物はひとり30点までと制限された。
私の後ろに並んでいたドイツから来たという男性同士のカップルは、お揃いのキティちゃんのアップリケが付いたオーバーオールを着こなし、やはりキティちゃんのウエストポーチと縁にトレードマークの赤いリボンが付いたサングラスを身に付けていた。ふたりとも優に190㎝を超える偉丈夫だが待っている間ずっと手を繋いているのが微笑ましかった。この日のために空のスーツケース(もちろんキティちゃん柄)を1個持ってきていたが買い物時間が10分しかないことを知ると、
「大丈夫。まだ日本にしばらくいるから、また来るよ。」
とのこと。体力あるわ。(^▽^;)
帰り際、上野公園の中で外語人観光客の方たちが噴水の周りに腰掛けて、お互い購入したグッズを見せ合い楽しそうにおしゃべりしているのを見て私も幸せな気持ちになった。キティちゃんにはそうした関わる人達を幸せにする不思議な力がある。50周年ともなると部屋に置かれたキティちゃんのぬいぐるみに見守られながら大人になり、また自分の子供に買い与えたりしてきたファンも多いはずだ。世代を超えて愛される稀有なキャラクターでもある。
館内は写真・動画撮影が許可されている。映える撮影スポットも用意されているので是非楽しく写真をたくさん撮っていただきたい。発売当初からの文房具から家電にいたるまでの昭和・平成・令和のグッズ展示も圧巻であり、有名画家による書下ろし作品、リカちゃん人形とのコラボなどファンにとっては夢の空間であろう。もちろん今回の表慶館内の売り場のグッズはすべて「Hellow Kitty展」限定品である。お時間の許す限り頑張って購入していただきたい。
国内の在来線・新幹線駅構内、そして今や世界中の空港にもキティちゃんグッズは置かれている。日本生まれのキティちゃんは広い世界へ飛び出し多様性・寛容性の象徴となった。いつでもどこでも「私」のそばにいてくれるキティちゃんは間違いなく”日本一の働き者”だと思う。キティちゃんには遥か先の次世代をも超えて息長く世界中で愛されてもらいたいと心から願う。
👑ねむり姫👑
2024.11.6