永遠に美しく 🌹

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美容整形に対する一考

2023/8/1



YouTubeを観ていたら上記の有名ユーチューバーさんの動画が急上昇で表示されたので、なんとなく最後まで観てしまった。内容は4人の二十代の女性が美容整形の施術を受けて美しく生まれ変わるというシンデレラ・ストーリーである。整形費用はすべて番組側が負担し、総額4千万円を超える高額施術の過程と結果をカメラは1年近く追いかける。
昔、テレビでも同じような企画番組をやっていたのを覚えている。女性たちはそれぞれ負の物語を持ち、美しく生まれ変わることで人生を前向きに歩み始める。番組の骨子は変わらないものの、現代の整形シンデレラ番組が昔のそれと大きく違う点は、美容整形を受けることに対するハードルの低さである。健康な身体にメスを入れて造形していくことに登場する若い女性たちは躊躇が無い。ひと昔前は『骨切り』なんぞは、よっぽど先天的もしくは後天的な事故などにより骨格や嚙み合わせに不具合でもない限りやる人は少なかっただろうし、『フェイスリフト』に至っては女優さんの老化対策最終兵器のようなもので、一般の人のほとんどがやらずに一生を終えるシロモノであった。
番組に救世主として居並ぶ5人の医師はそれぞれ痩身医療・脂肪吸引及び豊胸・骨切り輪郭形成・目廻りの修正・鼻形成を得意とする東京では有名な予約困難な人気の先生たちである。もっというと現在流行の顔や身体のラインを造形する『攻め』の施術を得意とする医師たちなのだ。故に彼らを恩人として感謝をする顧客(私は美容整形に関しては患者という言葉を使いたくない)が大勢いる一方で、あまり彼らのような医師に良い心象を持たない同業者も少なからずいる。
美容整形は医師によって行われるれっきとした外科手術である。一歩間違えれば命の危険もある。当然医療ミスも起こり得るし、施術者と顧客との美的感覚の隔たりが大きいと出来映えを失敗と受け取られてしまう。近年こうしたトラブルを訴える国民生活センターへの相談件数が増えているという。

では私、ねむり姫は美容整形手術乃至美容医療全般に興味が無いのかと問われると、実は大有りなのだ。実際に整形手術も受けたことがある。😋 ヒアルロン酸やらボトックスやら糸リフトなどのプチ整形に始まり、眼瞼下垂から始まって目の下のクマ取り・フェイスリフト・前額リフト等、ガチ整形もひととおり経験した。きっかけは、と問われればここ何年か続いたコロナ禍において、いずれマスクを外す日が来るだろうことを予見し、いつそのときが来ても良いように3年の月日をかけて備えたのである。幸いなことに私は運良く執刀医に恵まれて結果にはたいへん満足している。まあ、アラカン世代(around還暦)の整形手術は若い方と目的や内容も違ってくるので興味がある方はリクエストをいただければ別記事に書きまする。

閑話休題。
先日久しぶりに母の墓参りも兼ねて帰省した。妹が今年19歳になる長女を連れてきた。美容師になることを目指して春から専門学校に通っている。丸顔で笑うと口元にえくぼが出来て可愛らしい。妹によく似ている。せっかくだから三人で外へ食事に行くことにした。席に案内されるやいなや開口一番、
「叔母さんの二重瞼、整形でしょ?どこで手術したの?やっぱり東京の有名な先生?いくらかかったの?」
アイプチを付けるのに時間がかかって毎朝学校に遅刻しそうになっているという姪っ子からの矢継ぎ早の質問にたまげてしまった。
「私の眼は眼瞼下垂といってね、加齢で瞼が重くて開きが悪くなる病気だったの。お医者様が目の上の皺の中に傷を入れこんで目立たなく処置してくれたの。二重瞼にしたかったわけではないのよ。」
「でも目元がすごく若返って自然な二重幅できれい。私も毎朝アイプチ面倒だから手術受けたいの。でも、お母さんが絶対ダメだって言うの。」
「ダメに決まってるでしょ、整形なんて‼」
妹が気色ばむ。なんとか言ってやってくれ、というサインを険しい視線で私に送ってよこす。私は慌てて言葉を見繕う。
「若いっていうだけで眩しいくらい綺麗なんだから、今すぐやる必要あるかしら。それに未成年だと親の同意書が無いと病院で施術は受けられないのじゃない?」
「じゃあ、いい‼たくさんアルバイトして二十歳になったら目と鼻をパキっと直すんだから。」
「いい加減にしなさい‼なんのために学校に行っているの?勉強が先でしょ?」
妹の声が一段と高くなる。負けずに姪っ子も言い返す。
「勉強もするわよ。でも若いときにもっと綺麗になりたいの。テレビやネットに出てくる人たちだってみんな整形しているんでしょ⁈ 私も整形して個人でも発信力を持てば、美容師になってからだってそれが役に立つでしょ?」

妹親子との会話を思い出しながら上掲のYouTube動画を観ていた。ああいう番組を観て、自分も整形手術を受けたいと思う若い女性は多くいるだろう。しかし1千万円以上ものお金は20代の女性にとって簡単に稼ぎだせる金額ではない。医療ローンを組む若者もいると聞いた。特に鼻は整形すると一生メンテナンスが必要だという。そこまであの医師たちは彼女たちの面倒を見てくれるのだろうか。そもそもあんなに鼻を高くしたら鼻先が視界に入って来て邪魔じゃないかしら。
整形手術を私は肯定も否定もしない。特に若い方にはよく考えて自分の経済力に見合った範囲でしてもらいたいし、早く結果を出したいときほど慌てて飛びつかないで欲しい。SNSをよく見ているはずの若者が意外に情報弱者だったりする。妹経由で姪っ子にはそう伝えてもらおう。
👑ねむり姫👑


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