ハイヒールの男 👠

ハイヒールの男 👠

ねむり姫の映画感想文です。ネタバレありません。

2022/12/29

『ハイヒールの男』(原題:하이힐)韓国映画 2014年公開。
女性にとって厳しい社会は実は男性にとっても厳しい社会だ。必要以上に男らしさを求められ、必要以上に男らしくあらんと自らを律する。人前で泣くことも弱音を吐くことも、心身ともに痛みを訴えることさえも許されぬ世界がある。
主人公のユン刑事は裏社会の人間からも一目置かれる『男の中の男』だ。群れを好まず、いつもひとりで行動する。泣く子も黙る海兵隊の出身で悪に下す鉄槌に容赦はない。演じるのはチャ・スンウォン氏だが、ドラマから映画や舞台まで幅広くこなす演技派の俳優さんだ。若い時はトップモデルだったということもあり、1m90㎝を超える身長と優雅な動きで難しいアクション・シーンもスタントマン無しでこなす。まさにこの主人公に打って付けの俳優さんだ。


このユン刑事には誰にも言えぬ秘密がある。彼には「女性になりたい、本来の自分としての人生を歩みたい」という強い願望があった。そしてタイトルにある『ハイヒール』は主人公の切なる願望そのものである。近年では、『ハイヒール』は女性をある種の型に閉じ込めてしまう性差別の象徴であるとの認識が広まる中、『ハイヒール』を履いて白昼堂々街中を闊歩したいと願う男性が映画の中に現れたことは、たいへん新鮮に感じられた。
2015年の日本での公開初日、主演のチャ・スンウォン氏は来日し、この日に合わせてファン・ミーティングを東京都内で開いた。彼は会場での挨拶の中、以下のような話をしてくれた。

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